作品と商品の定義が曖昧になっているけど、明確に違う!
- 青木善則 -Yoshinori Aoki-

- 9 時間前
- 読了時間: 3分
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あなたが提供しているのは「商品」ですか、「作品」ですか?
先日、Threads(スレッズ)でとある花屋さんの投稿が大炎上していました。
お祝いのシーンに、大きな白い菊を使ったアレンジメントを制作・投稿したところ、「お祝いにこのお花はありえない」「お供えの花みたい」というコメントが殺到し、同業者からの批判も相次いだのです。
私はフローリストではないので、その作品の善し悪しを評価できる立場にありません。なにより、お客様と花屋さんの間でやり取りされたことに、外部の人間がとやかく言う必要もないと思っています。お客様が喜んでいたなら、それでいい。
ただ、この騒動を見ていて、花屋さんの発信に関してずっと感じてきたことが、改めて頭に浮かびました。
「商品」と「作品」の混同問題です。
「商品」と「作品」は、似て非なるもの
この2つ、一見似ているようで、本質的にまったく違います。
「商品」は、お客様の問題を解決するものです。起点はあくまでお客様。「どんな困りごとがあるか」「何を求めているか」を出発点に、逆算してつくられるものが商品です。
一方「作品」は、つくり手の自己表現です。「私はこう思う」「こういうものを表現したい」というメッセージが込められたもの。ミュージシャンの楽曲、画家の絵、映画——これらはすべて作品です。誰かの悩みを解決しようと逆算してつくられたものではなく、アーティスト自身の内側から湧き出るものですよね。
だから作品には、賛否が生まれて当然です。それがアーティストというものだと思います。
多くの花屋さんは、本質的にアーティストだと思う
花屋さんの発信を長年見てきた私の印象として、多くのフローリストは根っこにアーティスト気質を持っていると感じています。
「私のこの作風、どうですか」「このアレンジメント、綺麗でしょう」——そういうスタンスが自然と出ている方が多い。私はそれをとても素敵だと思っています。むしろ、もっと尖ってほしいとすら思っています。
でも現実には、生活のために目の前のお客様に合わせなければならない場面もある。「本当はこう表現したいけど、お客様はこれを求めているから」と折り合いをつけながら仕事をしている方がほとんどです。
そのバランスを取ること自体は当然のことです。ただ、問題になるのは「商品」と「作品」を混同したまま発信してしまうこと。
お客様の問題解決をしているのに「作品です」と言ったり、自分の表現を発信しているのに「これが商品です」と言ったり——この2つがごちゃまぜになっている発信は、見ている人を混乱させてしまいます。今回の炎上も、そういった混同が根っこにあったように感じました。
使い分けることが、強みになる
解決策はシンプルです。2つを明確に使い分けること。
「これはお客様のニーズに応えた商品です」という発信と、「これは私が表現したい作品です」という発信を、意識的に分けるだけで、見る人に伝わるものがまったく変わってきます。
アーティストとして尖った発信をするときは、批判を恐れなくていい。それが作品というものだから。そして商品の発信をするときは、自分の好みより相手の視点を優先する。それがビジネスというものだから。
花屋さん、フローリストの皆さんには、ぜひその両方を使いこなしながら、のびのびと活躍してほしいと思っています。
それでは、今日も元気にがんばローズ🌹




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