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執筆者の写真岩田紫苑

「花業界で社会貢献できるビジネスモデルを作りたい」はじめさん インタビュー

こんにちは、JOUROライターの岩田紫苑です。

JOUROでは「虹ノアトリエ」という花業界専門のオンラインコミュニティを運営しています。ありがたいことに、参加人数は400名を超えてきました!

皆様、日々精力的に活動されているため、メンバーさんの活動をレポートさせてください。


本日ご紹介するのは、お花の資材卸会社で営業を勤め上げた、はじめさん。

今月、資材卸会社を退職し、フリーランスに転身されました。

花業界で社会貢献できるビジネスモデルを作っていきたい!と意気込む、はじめさんに

これまでとこれからについて、お伺いしました。





 

はじめさん、本日はよろしくお願いします。

お花の資材卸会社での、お仕事はいかかでしたか?

一番始めは、父が起こした旅行会社に入社しました。その後、内装工事をする会社や、投資用のマンションを販売する会社などを経験したのち、お花の資材卸会社に転職。こちらでは、17年間勤めて、今月退職しました。

様々な業界を経験してきましたが、すべて営業職でしたね。


資材卸会社では、おもに生花店にワイヤーや吸水フォーム、ラッピング材を納めることが多いですが…

私のお客様は、お花のお教室を開いている先生たち。自宅にて、個人で活動されている方もいれば、その先生たちが所属する協会に出向くこともありました。


どの業界でも営業職を経験されてきた、とのことですが…

資材を売ることが得意だったのでしょうか?

正直言うと、資材を売るという感覚はありませんでした。

最終的には、もちろん吸水フォームやワイヤー、ラッピング材などを納品します。しかし、それらを紹介し、お勧めして、買っていただく。このような営業スタイルはとってきませんでした。


どうやったら、お教室が盛り上がるか。お教室の先生の考えや意見をヒアリングします。

その先生が、生徒さんに教えたいことは何か。これを理解したうえで、現状とのギャップがどれくらいあるのか、

またハードルになっているものは何か。一緒に考え、どうやって乗り越えていきたいか…

心の声に傾聴することが大切です。


そのため私は、こういう商品を使って、こんなお教室を開いたら、面白いのでは?集客に繋がるのでは?と提案させていただくスタイルでした。営業というよりは、マーケティングの要素が強いかもしれません。





今のお話は、花き業界とわず、どの業界でも必要な考え方ですよね。

モノが溢れ、営業や販売は難しい時代ですからね。

はじめさんのような営業スタイルの方が、どんどん増えてきたら、

花き業界も盛り上がるのでは…。今、お話を聴きながら、私は思いました。

花き業界では、いわゆる企画を考えられる人が極端に少ない、と思います。

というのも、これは花が魅力的すぎるから。花は、何にでもマッチし、ちょっとしたことで素敵なカタチに仕上がるから…。


これは以前、私が経験したことですが。資材卸会社に入社した当時、プリザーブドフラワーが大人気でした。

「プリザーブドフラワー」と謳うだけで、お教室の先生も簡単に集客ができた。しかし、ある程度ブームが広まると、とたんに人を集められなくなったんです。

これって、お客様がプリザーブドフラワー自体に、魅力を感じていたからこその現象ですよね。


「花が魅力的すぎるから」とても奥深い言葉です。

お花の魅力に、頼り切ってはいけない、ということでしょうか。

そうですね、お花の売り方を変える。

これを考えられる人が現れないかぎり、花き業界も厳しいままだと思います。

だから、花き業界専門の企画営業マーケティングに特化した働き方をする青木さんの活動にも、賛同です。


ありがとうございます!

花業界で社会貢献できるビジネスモデルを作りたい、とのことですが

今、はじめさんが考えていることを少しお話いただけますか?

2つあります。

1つは、花×広告。

花は、何にでもあわせられるから、活用することでキャッチになります。

これは、10年以上前ですが…香取慎吾さんがお花屋さんで働くドラマ「薔薇のない花屋」が放送されました。

その番宣として、とある駅に、ドラマの大きなポスターが掲示されていました。

そのポスターには、1輪のお花が50本ほど貼り付けられてあり、通行人が自由にお花を持っていけるようになっていたようで…あっというまにお花が持っていかれて、無くなったそうです。ここからヒントを得て、花×広告という掛け合わせを思い付きましたね。


当時、私はリフォームなどの内装を手掛ける職人をしていました。お風呂やトイレ、キッチンなどの水回り工事は、2-3日で完了することを把握していたので…


私は、実際にお花屋さんに勧めてみたんですよ。

「もし、御社がリフォーム会社と繋がりがあったら、提案してほしいことがあります。

リフォームの時、近隣住民にご挨拶すると思うのですが、粗品として、タオルではなく、是非お花を持っていくのはいかがでしょうか?」と。


「ご挨拶の際に、数日のリフォームでご迷惑をおかけしますが…こちらのお花を楽しんでいる間に、工事は終わりますからご了承ください、と声かけもしてみてください。」と。


このように、お花屋さんに提案したんです。

すると、それをそのまま、お花屋さんがリフォーム会社に提案し、さらに実行にまで移してくれて…

同じマンション内で、3件リフォームの案件を獲得できた、と嬉しい報告までくれました!


…素敵なご提案です!!

これは、リフォーム会社にとっても、お花屋さんにとっても、win winの関係ですね。

粗品に生花を取り入れるという、粋な計らいが効果を発揮し、リフォームの案件獲得につながった、ということですよね。

2つめのビジネスモデルもお話しいただけますか?

はい、2つめは、花×資産形成です。

お花を売るだけでは、商売がなりたたず、これからは様々な業界とマッチアップする必要があると感じています。

そこで、家を買うための入り口が、お花だったら面白いのでは?と漠然と考えています。


お花と雑貨はマッチする→雑貨は家の中に入るモノ→家の中に入った雑貨を揃えていくことで、自分好みのインテリアが完成する→インテリアやお部屋づくりを楽しむことで、(投資用を含んだ)家を買うという資産形成に繋がるのでは…

という流れです。

花業界、雑貨業界、家具インテリア業界、不動産業界が、一緒くたになり、業界を越えて「不動産の購入」を目標としたビジネスモデルを築くことで

購入のサイクルがうまれるのでは、と思っています。


確かに…。

これは、はじめさんだから考えられるアイデアですね。

様々な業界を経験してきたキャリアがあるからこそ、思いつく斬新なアイデア!

教えていただき、ありがとうございます。


はじめさんには、オンラインコミュニティ:花と緑の社会実験室「soe!」にも入って頂いており、特別研究会※1の講師もしていただく予定ですが…

soe!内には様々なプロジェクトが立ち上がっています。関心のあるものはございますか?

どれも素晴らしいと思いますが、「花×こども」も素敵な取り組みですよね。

私は、お教室の先生たちが、お母さんを相手に、花育を教えるのはどうか?と思っています。というのも、花育を学んだお母さんは、こどもたちにその知識を教えることができますよね。

すると、お母さんとこどもが楽しみながら、同じことができるようになる。家庭内で会話がうまれる。そして、花育を学んだお母さんは、自分のこどもだけでなく、他のこどもにも教えることができる。

これは、お花に触れるこどもたちたちが増える、というところにも繋がります。


なるほど。まず、お母さんに教えることで、

より多くのこどもたちが、花や緑に親しむ機会が増えますよね!


まだまだお話聞きたいのですが…本日はこの辺で(笑) はじめさん、本日は貴重なお話、誠にありがとうございました!


 

今月からフリーランスに転身し、活動の幅を広げる、はじめさん。

今後も、小売店や販売店の支援をしながら、花き業界で社会貢献できるビジネスモデルを構築していくそうです。

今後のご活躍、楽しみにしております。


▶はじめさん


▶※1 特別研究会

オンラインコミュニティ:花と緑の社会実験室「soe!」slackグループ(有料版)に入っている方が参加できる、クローズドイベント。月に1度、花き業界に携わる方をゲストとして、お招きし、業界の専門知識を学ぶ勉強会を開催しています。


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